別の会社に行って苦労する人

最近はM&Aや転職が増えているので、もともと自分がいた会社ではない
別の会社に行って、何事かを成し遂げなければならない人が増えています。

例えば、M&Aした会社を立て直すとか、転職先でマネージャーになって
業績を上げなければならないなどです。

そうした人の中に、M&A先や転職先に行って、なかなか馴染めない、
周りのみんなが言うことを聞いてくれなくて苦労する人がいます。

中には、メンタルヘルスを患って、会社を休んだり、会社を辞めたりしなければならなく
ようなことになって、何のための転職だったのか、また栄転(または異動)だったのか
よく分からなくなるケースがあります。

そうしたことの原因の一つに、下図に示す5つの「し」の違いというのがあります。

この5つの「し」というのは、私が経営コンサルを行う過程で作ったコンセプトですが、
組織をうまく回していくには、下図に示すような「し」で始まる5つのことを整えていく
必要があります。

私たちは、最初に入った会社や、長く勤めている会社の5つの「し」に慣れていますから、
同じ組織の中であれば、適合しやすいです。

しかし、M&Aした子会社や転職先は、その5つの「し」が異なりますから、
まず、その異なる「し」への適合に苦労します。

そして、さらに、会社を改革したり、業績を上げようと思うと、
もともとの5つの「し」を変えていかなければなりません

それが実は、とても難しいことなのです。
自分がもともといた会社の5つの「し」というのは、
誰かが作ったもので、そこに入社した自分が作ったり、直したりしたものではありません。
ですから、別の会社に行って、もともとある「し」を直したり、作り変えたりするのは、
並大抵の努力では成功しないのです。

通常は、みなさん慣性モーメントが働いていますから、
今まで通り仕事をしようとします。
ですから、それを変えようとなると、大変なエネルギーが必要になるのです。
特に、元の会社の常識となっている「し」に合わさせようとでもしたものなら、
大変な反発にあって、失敗に終わることが多いのです。

ですから、エネルギーを掛けてやっても、うまく行かない、どうしてなんだろうと
自問自答する、悩んで眠れなくなる、メンタルヘルスを患うという悪いパターンに
はまりやすくなるのです。

Follow me!